人生100年時代のライフスタイルラボ
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【2050年からの手紙】未来予測道場003:さあ人生100年時代、何が変わる?

60歳を過ぎても皆働く。ただしその「働く」は今の「働く」とは違う

さて人生100年時代を「機会」と捉える別の視点も考えてみましょう。たとえば100年という時間も、これまでと同じ「人生80年」の後にだた「追加の20年」が付いてくるだけなら、少なくとも80歳になるまでの人生コースは今までと変わりません。しかしこれが、まったく新しい「100年の人生コース」の登場だと考えれば、さまざまな価値観、考え方、感覚が変わってきます。

その一つが仕事に対する感覚です。今は60歳前後が「そろそろリタイア」というタイミングとして多くの人の共通認識となっていますが、これからは70歳・80歳まで働き続けることが普通になっていくかもしれません。

……と聞くと、「60歳でリタイアすると残りの40年が大変だから、その先もモーレツに働くことになるのか……」と悲観してしまいそうですが、テクノロジーの進歩が一緒になれば状況は変わり得ます。ロボットやAIを上手に活用したスマートな働き方も定着するでしょうし、人間自身もロボットスーツを着て働くようになるかもしれません。

もっと進めば、労働の概念そのものが変わることもあり得ます。今私たちが「労働」と呼んでいるものの大半をロボットとAIで代替すれば、人間は文化教養・知識の探究を深めることに集中でき、そこに対価が発生して新しい「労働」ということになるのかもしれません。ちょうどローマ帝国の貴族‐奴隷制のように、役割を分担する社会のイメージです。最低限の社会保障をカバーするベーシックインカムのような制度もこうした社会を後押しするでしょう。人間の労働は、より社会貢献や創作、研究などに近い概念になっていくと考えられます。

誰もがマルチな存在になる世の中へ

人生100年時代では、キャリアに対する意識もまた変わっていくはずです。既に会社員の副業が認められつつありますが、一つのキャリアで終身雇用という時代は終焉を迎え、マルチキャリアへの移行が進むでしょう。

一つの会社に滅私奉公という江戸時代から続くような封建的な精神構造も終わり、個人と企業の関係はより流動的になって、定年というものも無くなります。25歳で大学院を卒業し、25年間はグローバル企業などでバリバリ働き、次の25年間はローカル企業や地域社会で地元の力になる、といったキャリアパスが多く見られるようになるのです。

人生100年時代の新しい人生コース・キャリアのイメージ

このマルチキャリア化は、教育のあり方の変化と両輪で進むものです。何歳になっても必要に応じて何度でも学生に戻れる環境が、今後スタンダードになっていくでしょう。30~40歳代で経営やリーダーシップ、50~60歳代で文化教養、80~90歳代で人生観や死生観を学ぶ……といった多様な学習がそこでは可能になります。

もちろん脳の吸収力は、若いときの方が高いのかもしれませんが、これからは脳神経科学や老化防止技術の発展に伴い、記憶力や計算力も維持されるようになるかもしれませんからね。

人間関係の豊かな街の地価が上がる?