ぶどうポリフェノールライフ

#2 ぶどうと健康

#2ぶどうと健康

ぶどうの健康機能

ぶどうは古代から世界中で親しまれてきましたが、「フレンチ・パラドックス」研究をきっかけに、その健康効果について注目が集まるようになります。日本でも、ぶどう産地である長野県が長寿日本一になるなど、多方面から研究が続けられています。

「薬」として考えられていたぶどう
赤ワインブームをきっかけにぶどうの健康機能研究が進む

ぶどうは古代から世界で食されてきた果物です。古代ギリシャの薬物誌では「茎葉の搾り汁は下痢、吐血、胃炎に効果、干しぶどうは胃に良く食欲増進、ワインは滋養強壮」の効果があると記述が残されています。また中国でも、最初の薬物書に滋養強壮などの効果が記されており、昔からさまざまな健康のための用途で食されてきたようです。

現代のぶどうの機能性研究は、いわゆる「フレンチ・パラドックス」が契機となって進展しました。フランスでは動物性脂肪の摂取量が他のヨーロッパ諸国に比べて多いにもかかわらず、心臓病による死亡率が低いというもの。これには赤ワインが関連していると指摘した研究が1992年に発表されると、一大赤ワインブームが起こりました。

ぶどうには果実、皮、種子それぞれに豊富なポリフェノールが含まれており、これが赤ワインやぶどうの健康機能の多くを担っているとされます。赤ワインやジュースなど一般の食品だけでなく、健康食品やサプリメントにもぶどうは活用されています。

ぶどう
種子
プロアントシアニジン、カテキン、ケルセチン、プロシアニジン、タンニンなど
果皮
アントシアニン、フラボノイド、レスベラトロールなど
果肉
カフタリック酸、クータリック酸、クロロゲン酸など

ぶどうに含まれるポリフェノールの例

出典:白澤卓二『なぜ長寿の人は赤ワインを飲んでいるのか?』メディアファクトリー(2012)
長寿日本一の長野県、健康長生きの秘訣はぶどう!?

長寿世界一の日本にあって、長野県は最も住民の平均寿命が長い都道府県。2015年の発表では男性は2位になったものの、ここ数年は男女ともにトップの座を守っています。じつは長野県、かつては塩分摂取量が高く脳卒中が多いことが課題となっていました。そこで県をあげての減塩・野菜摂取キャンペーンを実施。そのほかさまざまな健康増進の取り組みにより、長寿ナンバーワンの座を勝ち取ったのです。高齢者の就業率が高いことや地域の保健医療活動が活発であることも、長寿の秘訣として挙げられています。

また高原野菜や果樹の摂取も長寿の一因ではないかと白澤卓二氏は指摘しています。ワインぶどうが盛んな高山村では、高齢者において、寿命の長さに関与するとされる遺伝子的特徴が一般より優位な傾向が見られたという報告も。日常的にぶどうを食べる生活が寿命アップにひと役買っているのかもしれません。 出典:長野県「長野県の健康長寿について」(https://www.pref.nagano.lg.jp/kenko-choju/kensei/soshiki/soshiki/kencho/choju/)
白澤卓二『なぜ長寿の人は赤ワインを飲んでいるのか?』メディアファクトリー(2012)

都道府県別 平均寿命ランキング

都道府県別 平均寿命ランキング(上位10位/2015)

出典:厚生労働省「平成27年都道府県別生命表の概況」

ぶどうに含まれる栄養と健康成分

ポリフェノール以外にも、ぶどうには栄養と健康成分がたっぷり。すぐにエネルギーとして吸収できるブドウ糖はもちろん、カリウム、ペクチンなど、各成分に身体を正常に導いてくれる作用があります。

ぶどうの栄養成分表

廃棄率 % 15
エネルギー kcal 59
水分 g 83.5
タンパク質 g 0.4
脂質 g 0.1
炭水化物 g 15.7
灰分 g 0.3
カリウム mg 130
カルシウム mg 6
マグネシウム mg 6
リン mg 15
mg 0.1
亜鉛 mg 0.1
mg 0.05
マンガン mg 0.12
αカロテン mcg 0
βカロテン mcg 21
βクリプトキサンチン mcg 0
βカロテン当量 mcg 21
レチノール当量 mcg 2
ビタミンD mcg 0.0
αトコフェロール mg 0.1
βトコフェロール mg 0.0
γトコフェロール mg 0.2
δトコフェロール mg 0.0
ビタミンK mg 0
ビタミンB1 mg 0.04
ビタミンB2 mg 0.01
ナイアシン mg 0.1
ビタミンB6 mg 0.04
葉酸 mcg 4
パントテン酸 mg 0.10
ビオチン mcg 0.7
ビタミンC mg 2
飽和脂肪酸 g 0.01
一価不飽和脂肪酸 g 0.00
多価不飽和脂肪酸 g 0.01
水溶性食物繊維 g 0.2
不溶性食物繊維 g 0.3
食物繊維総量 g 0.5
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

ポリフェノール以外にも、ぶどうは豊富な栄養と健康成分が含まれる

  • すみやかにエネルギーにかわる糖分

    ぶどうの果実に含まれている糖質の多くは体内に吸収されやすいブドウ糖と果糖。すぐにエネルギーに変わるため疲労回復に役立ちます。ブドウ糖は脳の栄養源でもあり、脳の活性化にも大切な栄養素です。

  • 高血圧予防に欠かせないカリウム

    カリウムは、細胞の浸透圧を維持するという生命にとっての基本的な働きを担うミネラル。高血圧の原因でもあるナトリウムの排泄を促し血圧を正常に保ちます。また気持ちをリラックスさせストレスを軽減、糖尿病予防などの効果もあるとされます。

  • からだに役立つ有機酸

    ぶどうの種や皮の部分にはペクチンが豊富に含まれます。ペクチンは水溶性植物繊維であり、整腸作用、コレステロール低下作用、血糖の上昇抑制作用などがあります。

  • コレステロールの吸収を抑えるペクチン

    ペクチンは天然の多糖類で、果実や野菜など植物の細胞壁を構成する成分。水溶性食物繊維の代表的なもので、腸内環境を整える作用、コレステロールの吸収抑制、胃潰瘍予防、大腸がん予防、血圧正常作用などが報告されています。

ぶどう
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ワイン
レーズン
ぶどう
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レーズン
ぶどう
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