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健康は舌から!正常な味覚をとりもどす脱・濃い味のすすめ

「美味しい=身体にいい」から「美味しい=身体に悪い」

一方で、甘味や塩味、うま味は身体の代謝に必要な栄養素に含まれている味。甘味をふくんだ糖質はエネルギーに替わり、塩味を感じる塩分は必須ミネラル、うま味成分のアミノ酸は、タンパク質を構成します。そのため苦味と酸味と違って、本能的に美味しいと感じてしまうのです。しかし、この甘味と塩味がクセモノ。ご存知の通り、糖分も塩分も摂りすぎると高血圧や不整脈、肥満、糖尿病などのリスクを引き起こします。

「味博士」こと鈴木隆一さん

「美味しい物は身体によくない、なんて言われてますが、本来は『美味しい=身体にいい』だったんです。しかし、いまは飽食でグルメの時代、さらにはストレス社会です。ストレスや疲れがたまっていると人は濃い味のしょっぱい物、甘い物を食べたくなる。それが常習化すると要注意。塩味、甘味に麻痺してしまい、どんどん濃い味を求めてしまう。結果、不健康な体になってしまいます」

う~ん、なんとも耳の痛い話。さらに、鈴木先生によるとここ数年は「濃い味ブーム」とのこと。一度踏み込んだ「濃い味の道」、このまま進めば不健康まっしぐら! 二度と引き返すことはできないのでしょうか⁉

まだ間に合う! 味覚リセットのための薄味食生活

「味覚の基礎ができるのは12歳。しかし、中高年でも高齢者でも努力次第では濃い味に慣れた味覚を薄味にシフトしていくことは可能です」

鈴木先生が薦める味覚リセットの方法は至ってシンプル。それは「逆に薄味に慣れる」こと! って、先生、そのまんまじゃないですか。しかし、いざ実践するとなると難しい。濃い味に慣れてしまった舌に薄味料理は味気なく、満足感を得られない反動でドカ食いに走ってしまいそう……。

「味博士」こと鈴木隆一さん

「レシピを工夫すれば、あっさりした料理でも美味しく感じられるんですよ。肝になるのがうま味です。たとえば、みそ汁にキノコなどを入れるのもひとつの手です。キノコに含まれるうま味成分のグルタミン酸やグアニル酸が、昆布出汁のグルタミン酸と相乗効果を生みます。みそも少量で済むので、あっさりかつ、美味しいみそ汁になる」

和食の多くが塩味とうま味で構成されていますが、欧米料理は酸味とうま味で構成されていることが多いのだそうです。たとえば、ヨーグルトやトマトを使った料理がそれです。これらの酸味・うま味の組み合わせも味覚リセットに効果的。

「徹底して薄味料理を食べれば、一か月くらいで効果を実感できると思います」と、鈴木先生。これは前述したとおり、味蕾の生まれ変わりが関係しています。10日ごとに、薄味に慣れ始めた味蕾に生まれ変わるので、あとはその繰り返し。薄味を習慣化すれば、次第に舌もリセットされるというわけです。

味覚の精度を磨いて、次なるグルメブームを迎えよう