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アサヒ飲料の研究員に聞く「健康キーワード辞典」第1回:はっこう【発酵】……ちゃんと説明できますか?

【はっこう・と腐敗】「くさる」との違いはどこ?

ただ、ここで少し疑問がわいてきそうです。「菌」や「微生物」というと、人間にとって害があるものもありますが、発酵したものはすべて害がないのでしょうか。保存性が高いといっても、どこまでが「発酵」でどこからが「腐敗」なのでしょうか。

「同じように微生物がエネルギーを獲得するために有機物を分解して生成した成分が、人間にとって害がある場合や味の劣化および不快な臭気につながる場合は、“腐敗”と言ったりします。また、健康に良いイメージのある乳酸菌の中にも、一部には人間に害を及ぼすものもいるんです」と松浦さん。

アサヒ飲料株式会社で乳酸菌を使った商品開発に携わっている松浦啓一さん

つまり、微生物にとっては同じように生きるための活動なのですが、人間にとって有益なものは「発酵」、不利益なものは「腐敗」と人間が勝手に名付けている、というわけですね。

また、腐敗した食品についているカビ。「じつは、麹菌もカビの一種なのですが、非常に有用な菌で、食品を腐敗させるカビも存在する一方で、古くからお酒、みそ、鰹節などの製造にも利用されてきました」と松浦さんは言います。ちょっとした環境などのちがいで、「発酵」とも「腐敗」ともなるとは、まさしく表裏一体です。

発酵のチカラはこれからも

このように、長い歴史に裏打ちされ、利用されて続けてきた「発酵」のチカラ。松浦さんによると、「人の体にとって有用な微生物や微生物の発酵による生産物が、日々開発されている」のだそう。7000年以上前から、わたしたちの生活に溶け込んでいた「発酵食品」に潜む微生物たちは、これからもきっと、わたしたちの健康のために健気に働いてくれることでしょう。松浦さん、ありがとうございました!

アサヒ飲料株式会社で乳酸菌を使った商品開発に携わっている松浦啓一さん

松浦啓一さんが所属するアサヒ飲料の研究開発部門ではWebサイトも公開中です!
http://www.asahiinryo.co.jp/rd/

取材・文/フリーライター&エディター 大勝きみこ